ななしのごんべ

結局ミルクだけになってしまった

出産後1週間入院して実家へ帰った。親戚にも小さい子供はいなかったので、赤ちゃんの扱いはまったくわからない。結構神経質な子で、長い時間抱っこしてやっと眠ったのでベッドに置くと、目を覚ましてまた泣きだす。実家にいたからいいが、こんなことを1人で続けていたらノイローゼになりそうだった。

退院して3日目のこと。何をしても泣きやまなかったのでどこか体の調子が悪いのだと思った。母がおさゆ(沸騰してさました水)を飲ませてみればと言うので哺乳瓶に入れて飲ませると、むせたのか咳をしてものすごい声で泣き出した。どうしようもなくなって救急病院に連れて行った。たまたま小児科の先生が担当だった。 先生が「名前は?」と聞かれたのだが、まだ名前を考えている最中で届けを出していなかったのだ。「ななしのごんべさんなの?」と言われた。まさか名前をつける前に病院へ行く事態になるとは思っていなかったのだ。

先生が母子手帳を見ながら体重を計っていた。どこが悪いのかどきどきしながら待っていると、「体重が減ってますね。母乳が足りていないようなのでミルクを少したしてあげて下さい。」と言われた。体調が悪いのではなく単におなかがすいて泣いていただけだった。帰りにミルクを買ってすぐに飲ませると、その夜はいつもより長く眠っていた。あの小さな体で体重が減るということはかなりつらかっただろうと思った。かわいそうなことをした。でも体が悪いわけではなかったのでよかった。初めは混合にしていたが、ミルクの方が子供にとっても飲みやすくよく眠るので、結局ミルクだけになってしまった。